「あぁ~あ...」



「なに?どした??」




学校への朝の道。

妙な溜息をついて歩く私を、詩帆が心配そうにのぞく。




「私さぁ、姉貴のせいだと思うんだよねぇ~。

私が未だに『恋』、できてないのがさぁ...」



「またそれか...」




呆れたような顔をする詩帆を、私は横目でにらむ。




「なにさ。

詩帆は『カレシ』ってモンがいるから、そんなこと言えんだいっ!」



「そんな、アタシに当たんないでよぉ~...」




困ったような顔をする詩帆に、さらに口をへの字にする私。