陸が死ななかった喜びの涙か、もし陸が死んでいたら…という恐怖の涙か分からない。
私は無意識に涙を流していた。

「美優…。」

陸は戻ってくるなり私を抱きしめた。
陸の心臓はすごいスピードでドクドクと動いている。それほど『死』という恐怖が大きかったのだろう。
私はゆっくりと陸の背中に腕を回し、ギュッっと抱きしめた。

『愛する彼女の為に生きる。って感じですか?いいですねー。青春って感じです。一之瀬陸。おめでとうございます。あなたの勝ちです。』

クラスメイトがどんどん死んでいく中…。
『次は私の番かもしれない』
と私は心の中で焦っていた。

  佐々木蓮 小笠原暁 野原湊 死亡