『それではルールを説明しますね。今から3人の脱落者が出るまで3人にはひたすら走ってもらいます。もちろん扇風機の前をね。まぁ何人かもう想像がついてると思いますが、走り疲れて止まったら最後。扇風機に斬り殺されるという仕組みです。足元はエスカレーターのように動くので止まると扇風機に近づいていきますからね?それでは位置についてください。』

4人はスタートラインらしき赤い線の上に並んだ。

『位置について、よーい…ドンッ!』

一斉に走りだす4人。
私はずっと陸を見ていた。

しばらくしても陸はつかれている顔を見せない。さすが駅伝部。
そして少し経つと第一の脱落者が出ようとしていた。
小笠原暁だった。
暁は顔を赤くして必死に走っている。
でも足元のエスカレーターらしきもののほうが速く、数分後には…。

「いやだぁぁぁっ!!あぁぁぁっ!!!」

暁の悲鳴が聞こえた瞬間、
『ゴキッ』『ゴリッ』
っという生々しい音が響きわたった。
暁の体は変な方向に曲がり口からは血が出ていた。そしてそれからさらに数分後…。
佐々木蓮、野原湊も扇風機の餌食になった。
やはり暁の時と同様体が変な方向に曲がっていた。

「陸…。」