「あー!体育疲れたー!」

「持久走とかまじやる意味なくねー?」

「ほんとだよー。」

私と芹香は体育が終わるとすぐに制服に着替え直し、教室に向かった。
もう教室には数人の生徒がいた。

「次なんだっけ?」

「みゅーじっくー!」

「りょーかい!」

私はロッカーに教科書を取りに行き席に向かう途中で足を止めた。

「なに…これ。」

「え?」

私の机の上にはさっきゴミ箱に捨てた人形があった。

「なんでここにあんの…?まじきも…。」

私がボソリと呟くと芹香は

「あ、あれだよ!!誰かがイタズラで置いたんだよ!ドッキリ的な!?」

苦笑いで言う芹香に私は

「そ、そうだよね。」

と、言ってまたゴミ箱に捨てにいった。

「ほんと、気味の悪いことしないでよねー。」

「やめてほしいわー。」

「さ!音楽室いこっか!」

「そーだね!」

私と芹香は急いで音楽室に向かった。

私達が音楽室に向かっている間にあの人形がガタガタと動いているとも知らずに…。