「玲…美亜…?」

ゆさゆさと玲美亜の体を揺する萌華。

『どうやら本当に性格が悪い人間は神崎玲美亜だった様ですね。自分の飲み物だけでなく相手のを奪って飲むなんて、余程喉が乾いていたんですかねぇ。と、言う事で生き残ったのは片桐萌華。あなたです。おめでとうございます。』

そう言う声が聞こえると萌華が戻ってきた。

「…い…。」

ボソリと呟いた萌華の声を聞き逃さなかったようでスピーカーから聞こえる声は

『はい?』

と聞き返した。

「ひどい…!!私と玲美亜を騙してたの!?」

『騙してた?どういうことでしょうか?』

「運がいいですね。なんて言っちゃって!結局殺す気だったんじゃない!」

『運がいいじゃないですか。あなたは生き残れたんですから。それに私『あなた達は運がいいですね。』とは一言も言っていません。』

「そんな…。」

ショックで動かなくなる萌華の目から涙がポロポロこぼれ落ちていた。

      神崎玲美亜 死亡