夏休みの課題を進めるべく、今日は樹希のお家に華とお邪魔している。


樹希のお家も広々としている。


お金持ちのお家はどこも大きくてビックリだ。



「大丈夫?」

「へ?」

「さっきから全然進んでないみたいだから……」

「お前一枚目から躓くってどんだけヤベーんだよ」



樹希に突っ込まれて笑ってしまった。


なんか言い返す気力ない、かも。



「どうしたの? もしかして具合悪い?」

「変なもんでも食ったんじゃねぇの?」

「元気だし、変な物も食べてないから」



私は先日の玲との事を話した。


すると樹希はバツの悪そうな顔をした。



「悪い、お前がそんな考えこんでんのって俺のせいだよな?」

「いや! そんな事は…あるかもだけど……」

「嘘は言ってねぇけど、そういうのはケースバイケースっていうか……取り敢えずお前と鳳に当てはまるかは分かんねぇっつーか……」



こんなタジタジする樹希は珍しい。


なんか悪い気がしてきた。



「本当に諦めちゃっていいの?」

「元々私と玲じゃ釣り合い取れないし、玲だって私の事が物珍しいだけで直ぐ飽きちゃうかもだし……」



舞い上がってるのなんてきっと私だけ。


そう思うのに、気持ちを抑え込もうとすればする程膨らんでいく。