直兄はもう、部屋の中でしか、私を愛してくれないけど、愛されてることは確かだった。

見つめ合えば分かった。

だけど、高校生になっても、直兄は私の裸を見てはくれなかった。

「直兄、まだ、だめ?」

「うん、まだ…」

高校生はまだ大人じゃない。直兄はそんな優しさを持っているのかもしれない。

だけどなんとなく、分かるんだ。

直兄は怖いんだ。迷ってるんだ。

妹と、一線を越えてしまうことが。

直兄が目を逸らす度に、わたしの心は暗くなっていった。

そんな直兄の迷う心に触れるのが怖くなったんだ。




私は、直兄に対する恋心をなくしたかった。




他の男の人に触れられるようになった。

だけど、いつも最後は、怖くなる。

震えてきて、気がついたら直兄の腕の中にいる。

抱きしめられながら、疲れた心は、涙となる。




変わらなきゃいけない。

だけど、変われない。

私は、一体どうしたらいいんだろう…。



これは、私とお兄ちゃんの秘密の恋の決着の物語である。