「おっかし~おっかし~」



「あら羽華、そのお菓子…」



現在、午後6時。

夕食の用意をする為エプロンを着けた時、
4歳になる娘の羽華が手にお菓子を持って歌を歌いながらリビングに入っていった。




「あのねあのね!秀翔(シュウト)くんに『とりっくおあとりーと』っていったらくれたの!」



「そっかぁ。よかったね~」




にこにこしながらクッキー食べちゃってまあ…
秀翔くん、間違いなく羽華のこと好きだよ。って今すぐ羽華に教えたいけど、自分でプロポーズするって張り切ってたしな~あの子。


そいえば、今日はハロウィンか…


何年か前に買ったあの衣装、どこいったのかしら




「羽華?ぱぱ遅くなるみたいだから、今日は帰り待ってちゃダメよ?
明日は朝からお出かけするんでしょ?」




明日は羽華と私と私の旦那様で羽華のぱぱの陽の3人で遊園地に行くらしい。



「は~い…」



「ところで、羽華…お姫様みたいなフリフリのお洋服、知らない?」



「おひめさま?」



「白のドレスみたいな…」



訊いてみるだけ…訊いてみるだけ…



「あ!わかしってる!」



「え!?本当?」


「うん!おしいれにあったよ!
ぱぱとかくれんぼしたときにみた!」



押し入れ…しまったっけ?



「ありがとう羽華。
あ、その手でテレビのリモコン触っちゃダメ!」



羽華が眠った後で、押し入れ探ってみよっかな