結局……。
玲は私を抱きしめたまま爆睡してたけど
私はなかなか寝れなかった。
ドキドキだよぉ……。
翌日はたまたま学校が休みだったからよかったけど…
でも
波乱が突然起きたんだ……。
「寝れなかったの?」
玲は起きると私の顔を覗き込み聞く。
「うん……。」
意識しちゃうもん…。
「へぇ。昨日俺があんな事したから?」
玲はにやっと笑って私に聞く。
「ち、違うもん…」
本当は当たり…。
「よし、朝飯食べて…用意できたら家まで送るわ。」
「あ、ありがと…」
まさか家に帰ってあんな事が起きるだなんて
思いもしなかった……。
用意が終わり近くのコンビニで買って来た菓子パンを食べると私達は荷物を持って家へ。
だけど
「……あれっ?」
家の前に着くと見覚えのある黒い車があるのに気付いた。
この車………。
私は車を見つめる。
すると
〈ガチャ〉
………あ………
短い黒い髪、濃い髭、黒縁の眼鏡、180近くある身長。
お、お父さん!?
お父さんが車から降りて来たんだ。
………え!?
単身赴任は!?
そう考えてるとお父さんがこちらの視線に気付いた。
「雪乃……」
玲は隣で誰?と私に聞く。
やばい…この状況…
「誰だ?そいつは。」
お父さんは怖い顔をして私に近付く。
や、やば……
「えっと…」
私は動揺する。
だけど玲は…
「……彼氏です。」
一切動揺せずお父さんに言った。
「何!?」
お父さんはびっくりした表情。
どうしよぉ…
いくら玲でもお父さんには敵わないよ!!
お父さんは怖いもの…
もしここに玲が暮らしてるなんて知ったら……