‐中学時代‐

「浜田先輩!」
「泉どうした?」
「あの…」
「ん?」
「高校で一緒に甲子園行きましょうね!」
「何年後の話だよ‐」

そのとき俺はもう
近々野球できなくなるって
知ってたんだ
でも泉の笑顔が見たくて

「おう!行こうな」

笑顔で言ってしまった

ごめん泉
俺はおまえの笑顔が見れればそれでいい
って思って
簡単に言ってしまったけど
やっぱ
泉にはれっきとした約束だったんだよな

ごめん、ごめん、ごめん・・・

「泉?」
「ん?」
「大丈夫?」
「何回聞くんだよ!」
「ごめ…」

「何回謝るんだよ…」
「ごめん」

俺今
謝ることしかできないよ


「はあ~帰る」
「えっ?」
「じゃあな」

ガバッ

「何?暑い!」
「…泉なんで泣いたりしたの?」
「泣いてねえ」

それを嘘だって気付いても
受け入れることしかできねー

「そっか」

俺はそのまま体を離した