悔しいなぁ…。




黙っていると、桃ちゃんがあたしの前に立った。




「そういう言い方、よくないよ。宇佐美さんは恋する女の子の味方なだけ。面白半分で言われるの、嫌だと思うよ」




桃ちゃん!?




普段大人しい桃ちゃんがこんなことを言うなんて、驚いちゃった。




あたしがなにも言い返さないから、見かねて言ってくれたのかも。




「フン」




目の前にいた女の子は、鼻で返事をするとあたしたちから離れていった。




「桃ちゃん、かばってくれてありがとう」




「ううん。あたしも嫌だったから…あんな風に言うなんてひどいよね」




「なんだか、桃ちゃんにまで迷惑かけそうな気がしてきちゃった」




「そんなことないよ!?宇佐美さんのおかげで、少し自信がついたの。あたしはすっごく感謝してるよ」




そう言ってもらえると、少し救われる。




けどやっぱり、周りをひっかきまわしたことには違いないよね。