ー紫耀sideー




とっさに一緒に歩いてた女を置いて、あいつの元へ走った。



「…何やってるんや、俺」



何の取り柄もないバイト女。



変に感情的で俺のこと好きな奴。



「紫耀にしては珍しいやん」


「何が?」


「言葉より先に行動するんが」


「べ、別にそんなんちゃうし」


「でもあの店員さん、ほんまかわええよな〜」



は?



どこがや?



いきなりキレるし。



いきなり泣くし…。



廉の女の趣味最悪やな。



「……」


「今日また行きたいんやけど」


「…別にえーけど」