「やっぱり、ね。君に紅雪を捨てる事は出来ない。
弱点みーつけ」
やめ……てっ。
私の事は気にしないで。
手をついた結界がバチバチと音を立てた。
今さっきは感じなかった程、鋭い痛みを感じるけどそんなの関係ない。
顔を上げると由羅が総司を押していた。
私の事があるせいで総司が由羅に攻撃を仕掛けられてないっ。
いつも通りにやろうとした瞬間にその動きが止まってる。
そのせいで調子が狂っているのだ。
「弱いねぇ! 守る者があると大変だ」
「っせぇ。それが俺の通す誠だっ」
近づいてきた由羅に総司は刀を横に凪ぐ。
「早く死んじゃおっか。
安心して。皆もそっちにすぐやるからさ」
「そんなにすぐ倒される訳ねぇだろっ! 土方さんたちが!」
斬りつけようとする総司。
何で、どうして。
その中にあなたが入っていないの?