「んー? なんや? 唐突に」




「私、他に好きな人ができて、だから……」




「それって公生か?」




「……うん」




加持くんは、「そっか」と言って、屋上の柵にもたれかかった。




「まあ、何となく予想はしとったんやけどなー。でも、こうはっきり言われると____あかんな」




加持くんは笑顔でそう言った。