side、優美



私の声は止まる事を忘れたかのように、止まらない。



「…あの雨の日、始めてキスされた日から、新の事しか考えられなくなっちゃって…。考えるとドキドキして…、授業なんか頭に入ってこなくて…。私、どーかしちゃ…」



けど




私の声は新の口でふさがれる事によって止まった。



「ん…っ。ぁ…。」




こんなにも…。





こんなにも、愛しく思うなんて…。
新と出会うなんて、数日前までわからなかったのに。



…自分でも気づかない間に一瞬で恋してたんだ。……あの、雨の日に。




唇が離れる。




「好きだ……。」