side、新



「ゃ~ん。やっぱ、本場の抹茶は一味違うねっ♪」


優美の黄色い声が響く。

修学旅行で京都に来てるって事もあって、今日はテンション高いなー。


佳奈未ちゃんと龍平は、別行動している。
…というか、優美がいろんなお店に立ち寄るからはぐれたんだけどな。


「新~♪抹茶キャラメル美味しぃんだよ!!はい。」


そんな事気にしない優美は、抹茶に夢中。


「あ~んってしてくれんなら、食べてあげる。」

「ぇえ!?大通りだから、みんな見てるよ?!」

「何?できないの?一昨日の夜は、積極的だったのに…。」

「わーーっっ!!!」


もちろん、真っ赤な優美。
いつもだったら、『そんな事言うならあげないもん!』…とかなんとか反論してくるのに、いつもと違った。


「ぁ~ん。」

からかって、口を開ける俺。




ぱく。