「一生懸命やっているヤツをバカにするのは、許さない!!

その性根、叩き直してやる!!

連帯責任!

全員、グラウンド10周!」


先生の怒声が体育館中に響く。

一生懸命やってるって、全然見てなかったじゃない!

教えてもくれないし…




「集合!!」



キャプテンらしき人の声。




バタバタ…




えっ、何?!何?!


外に行くんじゃないの?!


あたしを囲むように人垣が出来る。


「すみませんでした」


「「「すみませんでした!!!」」」


ガバッとバレー部全員の頭が下げられ、声が響く。


「あっ、いえ、大丈夫です…」

近い、近い…


仰け反りながら、やっとの思いで答えると


「行くよ!」


その掛け声で全員が去っていった。



嵐が去ったあとの静けさ…

あんなにたくさんの人に囲まれたの初めてだよ…


怖かったぁ…