「あれ? 新谷さん?

こんなところで何やってるの?

バレー部だったの?」


振り返ると、進藤さんが立っていた。



「ブッッ!!

バレー部だって!

あんなヘタクソ要らないっての!」



後ろから、バレー部であろう人の笑い声。


かぁぁぁ…


顔が赤くなるのを感じながら、うつむく。


「明日、テストだから…

補習になったら、迷惑かけちゃうから」


恥ずかしくて、これ以上聞かれたくなくてボソボソっと声を出した。



「へぇー…」


そう一言だけ残すと、くるりと後ろを向いて去っていった。


…えっ?


なんだったの…?


ポツリと置いて行かれたような気分なんですけど…




まぁ、いいや。


練習しよ!


壁ぎわまで戻って、練習を始めた。