「遥みたいに、自分の身体を手に入れて
敦と結婚すればいいじゃねぇか

お前と敦なら、お似合いだと思うぞ」



遥のヤツは、自分の身体が欲しくて
覇王の佑二ってヤツに分離する薬をつくってもらい、飲んで自分の身体を手に入れた

なら、洸も同じように
薬で分離した方が自由に喧嘩出来るんじゃねぇか?



「ば、バカ野郎…っ!
敦と俺は、そんな関係じゃねぇよ!

それに俺は、蛍の身体から出ていくことはしない!
蛍を守るために俺は蛍の身体から出ねぇ」



やっぱり、そうなるか…


洸が蛍から出ないことは…
俺にとったら嬉しい

もし、俺が見えないところで蛍に危険が迫っていても、洸がいるから安心出来る


だが、敦のことは…



「敦ならイイ女見つけて結婚するだろ?

アイツ、喧嘩のことしか頭にないけど…
イイヤツだから……さ…」



洸は気付いているのだろうか…?
今の洸の顔は、とても悲しそうな顔で話していることに…



「そうだな…

敦はああ見えて、モテるからな
いつかは、結婚するだろ」



「……そうだよ」




敦と洸…
この二人は、お互い好きなのに…

結ばれることはないのかもしれないな…

どちらかが素直になるしか…
結ばれる方法はねぇな…



「じゃあ、俺は蛍と替わるわ
蛍を幸せにしてくれよ?」


「任せろ」



俺がそう言うと、洸はニコッと笑ってゆっくりと目を閉じた

俺は眠っている蛍を抱えてチャペルに向かった