〜 敦 視点 〜




「そっちも終わったぁ〜?」


「ああ…」




俺は腕に意識を失っている洸を抱いていて、千も同じように彼女を抱いて俺に
いつもの笑みで話しかけた




洸には少し、大人のキスってやつをしたら…
そのまま意識を失ってしまった




「本当は、洸くんにもお仕置きしたいとこだけどぉ…

敦や遥ちゃんが怖いからやめておくよぉ」




千は一瞬、洸を睨むと
いつもの笑みに戻り俺を見た




「それでぇ?
洸くんをどうするのぉ?

キスしちゃったんだしぃ
もう敦の気持ちは、洸くんにバレちゃったんじゃない?」



「…………フラれる覚悟は出来てる」




洸は俺を親友としか思っていない
しかも、洸の心は男なんだ

男にキスされたら…
アイツは、ショックを受けて俺を拒絶するだろうな…




「敦ぃ、少しは勇気出さないとダメだよぉ〜

恋愛は、恐れたらダメなんだぁ
勇気を出すことが大事なんだよぉ?

本当に洸くんを自分のものにしたいならぁ…
僕みたいに、監禁したりしないとぉ〜

監禁は楽だよぉ〜
自分しか見れないし、心は簡単に壊れるからねぇ〜

今回は失敗したけどぉ
もう手加減しない

彩音を無茶苦茶にしてやる」




「俺は、お前と違って
相手を縛るとか、そういうことはしたくねぇの

自由な洸が、俺は好きだからな」





俺の気持ちで、洸を縛りたくない
洸は自由だからこそ、ああいう無邪気な笑顔ができるんだと俺は思う

キスしちまったけど…
洸は少し自覚して欲しいからな…

無自覚で人を魅力するから
危なっかしくて見てられない




「まあ、どうでもいいけどさぁ〜
じゃあ、僕は行くねぇ〜」



「おう。あんまり彼女を傷つけるなよ?」



「分かってるってぇ〜
大事に大事に、愛すからぁ〜」




本当に分かってるのだろうか…?




そのまま、俺は千と別れて
洸を家まで送った




明日……
俺は、洸にフラれる…

ああ…やっちまったな…




俺は、自分のしてしまったことを悔いた