「僕の聞きたいことは、それだけ。
涼香ちゃんは？
僕に聞きたいことない〜？
何でも答えるよ〜」
聞きたいこと……
遥さんに聞きたいこと……
『あ、あの……！』
「ん〜？何〜？」
『遥さんと辰也さんの関係って……』
私は、言って後悔した
聞いたところで、自分が傷つくことは分かっているのに……
「僕と辰也くんの関係か〜
一言でいうなら………
仕事仲間？」
『仕事仲間……？』
えっ………？
し、仕事仲間……？
「僕、昔辰也くんと一緒に仕事したことあるんだよ〜
まあ、組関係の仕事だね〜
辰也くんは、僕にその仕事を任せたいって言って
僕は、その仕事をしてたわけだよ〜」
『えっ……？じゃ、じゃあ……
辰也さんとは……』
「恋人とかじゃないよ〜
僕、何度か辰也くんを誘ったけど
相手にされなかったから〜」
『遥さんが、相手にされなかったんですか……？』
「酷いでしょう〜？
僕に見向きもしないんだよ、辰也くん！
こんな綺麗で可愛い僕が目の前にいるのにさ！
何度誘っても、いっつも断られるの〜！
ホント、酷い男だよ！辰也くんは〜！」
『ふふっ…』
遥さんの言葉に、つい笑ってしまった
遥さんの性格が分かった気がした
遥さんは、見た目もそうだけど
中身もすごく可愛い人なんだと思った
「そんな酷い男を虜にする涼香ちゃんは
ホントにすごいよ〜
僕、尊敬しちゃう！」
『あっ、いえ……そんな……っ////』
「はあ〜。いいな〜
辰也くんに好かれて〜
僕も辰也くんに愛されたかった〜！」
『……………遥さんは、辰也さんのこと…
好きなんですか……？』
それが聞きたい
遥さんは、辰也さんのこと好きなのか……
「好き？うん。まあ、好きだね〜
一度くらいは抱かれたいと思ったことはあるよ〜？」
『だ、抱く…////！？」
「まあ、もう無理だろうね……
辰也くんの気持ちもそうだけど……
浮気したら、司が怒りそうだし〜」
『司……？』
「僕の夫だよ〜
すごくカッコイイんだよ〜！」
遥さんは、その人のことを話し始めると
さっきまでのへらへらした表情とは違い
本当に心の底から笑って言っていた
遥さんが本気でその人のことを好きなんだと知った
は、遥さんって……
結婚してたの！？
私は、その言葉にすごく驚き
遥さんをずっと見ていた
