〜 涼香 視点 〜
「すみません、涼香さん。遅れました」
『た、辰也さ…………』
私は、辰也さんの声が聞こえ振り向くと……
綺麗…いや、可愛いの方が的確……
そんな女性が辰也さんの腕に抱きついていた
「コレが辰也くんがいう彼女〜?
なーんだ、普通じゃん」
「遥さん。そんな言い方しないでください」
「だって、普通なんだも〜ん
辰也くんと釣り合ってないじゃん」
女の人は、私を品定めをするかのように
頭からつま先まで見て言った
辰也さんと釣り合ってない………
私は、女の人に嫌悪を感じる前に
自分は、やはり辰也さんみたいな素敵な人と釣り合ってないと言われたことにショックを受けていた
「釣り合ってるとか釣り合ってないとか関係ありません
俺は彼女がいいんです」
辰也さん………
「フッ………
まあ、いいけど〜」
女の人は、辰也くんの言葉を聞いて意味ありげに笑った
なに……?
「それで?
今からデートなんでしょう〜?
どこ行くの〜?」
「今話題の映画を観て………」
「へぇ……映画ね……
じゃあ、行こっか!」
えぇーー
つ、ついてくるの……っ!?
「ね!早く行こう!」
「はいはい…」
辰也さんは、女の人に何も言わず
当たり前のように、連れて行こうとしていた
「ん?涼香、どうしました?
行きましょう」
「あっ……は、はい…」
辰也さんは、私の手を握るとニコッと優しく笑うので、私は一緒に行くしかなかった