「偶然ですよ
俺、人と待ち合わせしてたんですよ

そしたら、遥さんが見えたので
声をかけました」






「ホントに〜?」






「ホントですよ
俺は、遥さんに嘘を言ったことありましたか?」





「うーん、どうだったかな〜?
あったような気がする〜」










僕に催眠術をかけたときとか〜?









「……………まあ、それはおいて
俺は、人と待ち合わせしているのは本当なんですが……

どうです?ご一緒しませんか?」










辰也くんが人と待ち合わせ〜?









「待ち合わせの相手って………
また、金持ちの中年オヤジとかでしょう〜?

それで、また僕を使って……………」






「違いますよ
アレはただの退屈しのぎの余興でしたよね?

今回は、女の人ですよ
俺の彼女を遥さんに紹介しようと思って…」





「………っ……!?か、彼女……!?」










えっ………!?

ちょっと待って……っ!!


今、辰也くん彼女とか言った!?

辰也くんが……!?









「はい、俺の大切な彼女です」









辰也くんは、また不気味な笑みを浮かべて言うので……

僕は、ようやく辰也くんの言葉の意味を理解した









「ああ、もしかして……

妹を利用してシスコンのお兄ちゃんを奴隷にしてるってやつ〜?」





「…………?何故そのことを知っているのですか……?」




「迅に聞いた〜」




「はぁ………
迅は、ホント遥さんに甘いですね……」









辰也くんに話ちゃったから……
あとから僕、迅に怒られるかな〜?








「迅と兄妹みたいなものなんですよね?」



「まあ、そんな感じだね〜
僕と迅は似た者同士だから〜」








迅は好きだよ
でも、兄妹みたいなものとして好き



まあ、でも……
洸と迅……どっちか選べって言われたら

洸を選ぶけどね〜?









「迅から聞いたよ〜

辰也くん、女を堕とす技術学んで
すごく出来が良いらしいじゃ〜ん

ねぇ、僕にもそれ見せてよ〜」









冷酷な辰也くんが女を堕とす技術……
すごく見てみたいな〜