「……………遥ちゃん、着きましたよ…」
「うん……」
私と遥ちゃんは、気まずい空気のままパーティー会場に向かい、着くと車を停めた
「遥ちゃん、あの……すみませ…」
「謝らなくていいよ、アキラ
アキラは、別に何もしてないじゃん
僕がアキラを誘っただけだよ」
遥ちゃんは、ニコリと微笑むと
車の外からパーティー会場を見つめていた
そういうわけにはいけない……
私は、とんでもないことをしてしまった
傷ついている遥ちゃんを私は……
「アキラ。
アキラは、優しいね……
大丈夫だから
アキラに助けられた分
僕は、精一杯アキラのために働くよ」
「遥ちゃん……」
「アキラ。パーティー会場に入ったら
僕を遥ちゃんと呼ぶのは、やめてね?
呼び捨てでお願い
じゃあ、行くよ。アキラ」
「あっ、待ってください……」
遥ちゃんは、そう言うと
車から降りて、パーティー会場の方に歩きだした
私も車から降りて、遥ちゃんを追いかけた
「ふぅ…………
じゃあ、入りましょうか。アキラさん」
「えっ…………ほ、蛍ちゃん……!?」
会場の前に着くと、遥ちゃんは息を吐いて私にそう言ってきた
その姿が、蛍ちゃんに見えるほど
遥ちゃんは、演技に入った
遥ちゃんの清楚なイメージは…
蛍ちゃんなんだな……と私は思った
でも、これは……
イケるかもしれないですね……