なんとなく遥ちゃんの気持ちが理解出来た
司は、女嫌いだが…
遥ちゃんは、もちろん
蛍ちゃんや洸ちゃんも拒んでいる様子はなかった
私は、最初
遥ちゃんの影響で蛍ちゃんたちが大丈夫なのだと思ったが……
そういうわけではなかった
司は、蛍ちゃんに少なくとも好意を抱いていた
司のタイプからして、遥ちゃんではなく
蛍ちゃんみたいな優しくお淑やかな女性が好みだと感じた
だから、遥ちゃんは怯えているんだ…
前の湊人さんのときと同じように
好きな人と重ねられているのではないか…と……
私は、そんな遥ちゃんを励ます言葉が見つからなかった…
泣いている遥ちゃんに何も出来ずにいた
「アキラ……
お願い……
僕を…慰めて……」
「遥ちゃん………」
遥ちゃんは、私に近づくと
私の胸に手を当て上目遣いで言ってきた
私は、そんな遥ちゃんを見て
胸がドキッと音を立てた
この表情や行動は、遥ちゃんのいつもの誘惑ではなく…
本心……
本当に辛いから、私に言ってきたのだと分かった
だから、恐ろしく妖艶に見えた
遥ちゃんが無自覚なままの行動や表情は…
男心を擽るようなものをしてくるので…
いつもの誘惑をしている遥ちゃんなら軽く流せるのですが……
今の遥ちゃんは………
「アキラ……」
「遥ちゃん…っ」
遥ちゃんは、私の膝の上に乗ると
シートを倒して私を見下ろしていた
私は、そんな遥ちゃんの誘惑に負けて……
「アキラ…っ…アキ…ら…ぁ…」
「遥ちゃん……っ…」
遥ちゃんを逆に押し倒して……
遥ちゃんを抱いてしまった………