「何、いたの〜？
いや〜ん、盗み聴き？悪趣味〜」
「別に聴きたくて聞いていたわけではありませんよ
あなたたちの会話が勝手に聞こえてきたのですよ」
「うっわ〜
言うね〜」
私は、全く悪くありませんよ
あなたたちの声がただ大きいだけですよ
司は顔を真っ赤にさせながら、額に手を当て俯いていた
「遥ちゃんが遅いので迎えに来ました」
「僕が悪いんじゃないも〜ん
司が悪いんだも〜ん」
「すみません、アキラさん……」
「大丈夫ですよ、司」
あなたが悪いのではないと分かっていますから……
「では、行きましょうか。遥ちゃん」
「はいは〜い♡」
私は、司に挨拶して
遥ちゃんを連れ、自分の車に遥ちゃんを乗せた
私も乗り、発進させた
「ねぇ、アキラ〜」
「なんですか、遥ちゃん」
遥ちゃんは、甘えたような声を出し
私はいつものことだと思いながら
遥ちゃんを無視は出来ず返事だけし、運転に集中した
「今の僕の姿見て、何も思わないの〜？」
ああ…
そのことですか…
「とても綺麗ですよ」
「そんなお世話はいらないから〜
ホントのこと言ってよ〜」
綺麗以外に何を言えばいいというのだろうか……
今の遥ちゃんは、いつものような大人の女性みたいな姿ではなく…
蛍ちゃんが少し大人っぽくなった感じで
とても綺麗だった
だが、見た目とは違い
中身は、いつもの遥ちゃんなので惜しい感じがしている
