『柚子、さっきは悪かった。許してくれ』
「許すも何も私怒ってませんから」
『俺のこともう嫌いになったか…?』
子犬のようにシュンとした声で話す翔太郎。
そんな話し方されたら、許しちゃうじゃん…。
翔太郎、卑怯だー!!
でも……
「嫌いになんかなるわけないじゃん。ごめん、私も大人気なかった」
こんなので許しちゃう私って甘いのかな…。
『俺の方こそごめん、これからは気をつけるから』
「うん」
『じゃあ、また明日な。あ、柚子』
「何?」
『ずっと好きだから』
急に囁いて電話を切った翔太郎。
これ以上私をドキドキさせないで…!