私に同情の目を向けている2人。
それもそれでなんか腹立つ。
「そうですね、私は普通の女子高生じゃないからもう失礼しますね。西岡先輩」
「おい、柚子…」
翔太郎の言葉を無視してニコニコしながら、深いお辞儀をして図書室から出て行った。
桐山先輩と新はいつも通りに腹立つけど、翔太郎は一体何なのよ!
少しくらい私のこと庇いなさいよ!
敵なのか味方なのか分からないじゃん!
腹立つー!!
謝られたって許さないんだからね!
イライラしながら歩いていると、スマホのバイブが震えて確認もせずに電話に出た。
「はい」
『柚子?俺だけど…』
「あら、彼女を庇うどころか貶す西岡翔太郎先輩じゃないですかぁ。どうしたのですか〜?」