本を読むことが苦手だと言う彼。
活字を見ていると、いつの間にか寝ているらしい。
苦手なんだか、読む気がないのか……。
それでも、私が今まで彼に貸した6冊の本は全て読んだらしいから後者なのだろう。
「あ、みなくんとなっちゃんだ!」
前から大きく手を振りながら走ってくるのは、ちよちゃん。
「ちょ、ちよ早い」
ちよちゃんに右手を引かれながら走るのは、ちよちゃんの彼氏であり、彼のお兄さんの眞斗さん。
眞斗さんはお父さんで、彼はお母さんに似ただろうその性格は眞斗さんの方が彼よりも少しいじわるだ。
相変わらず、この2人はラブラブ過ぎてこっちが恥ずかしいよ。
ちよちゃんに追いついた眞斗さんは、真っ先にちよちゃんの身体を心配する。
喘息持ちのちよちゃんに走ってもらいたくないのは、私が手を繋いでいる彼も同じだけれど彼は彼氏がいる手前遠慮をする。
「あ、よっ、湊。今日も彼女と仲良く下校だこと」
大丈夫と言ったちよちゃんに安心をしていると、からかいながら眞斗さんは言ってくる。
彼女という言葉に、誰も否定はしない。
「兄貴、うるさい。そっちこそ仲良くデート?」
頭を掻きながら恥ずかしがる様子から、本当にデートなのだろう。
ちよちゃんも照れてか、そっぽを向いているけれど耳は赤くなっているのが見えてしまっている。
“そっちこそ”なんて、どの口が言うのよ。
本当のカレカノはそっちだよ、ちよちゃん、眞斗さん。
私達は別に……。
思わず言いそうになった言葉を口を噤んでおさえた。
活字を見ていると、いつの間にか寝ているらしい。
苦手なんだか、読む気がないのか……。
それでも、私が今まで彼に貸した6冊の本は全て読んだらしいから後者なのだろう。
「あ、みなくんとなっちゃんだ!」
前から大きく手を振りながら走ってくるのは、ちよちゃん。
「ちょ、ちよ早い」
ちよちゃんに右手を引かれながら走るのは、ちよちゃんの彼氏であり、彼のお兄さんの眞斗さん。
眞斗さんはお父さんで、彼はお母さんに似ただろうその性格は眞斗さんの方が彼よりも少しいじわるだ。
相変わらず、この2人はラブラブ過ぎてこっちが恥ずかしいよ。
ちよちゃんに追いついた眞斗さんは、真っ先にちよちゃんの身体を心配する。
喘息持ちのちよちゃんに走ってもらいたくないのは、私が手を繋いでいる彼も同じだけれど彼は彼氏がいる手前遠慮をする。
「あ、よっ、湊。今日も彼女と仲良く下校だこと」
大丈夫と言ったちよちゃんに安心をしていると、からかいながら眞斗さんは言ってくる。
彼女という言葉に、誰も否定はしない。
「兄貴、うるさい。そっちこそ仲良くデート?」
頭を掻きながら恥ずかしがる様子から、本当にデートなのだろう。
ちよちゃんも照れてか、そっぽを向いているけれど耳は赤くなっているのが見えてしまっている。
“そっちこそ”なんて、どの口が言うのよ。
本当のカレカノはそっちだよ、ちよちゃん、眞斗さん。
私達は別に……。
思わず言いそうになった言葉を口を噤んでおさえた。