『…。』






『その顔は今日も撃沈したのね。』







『そんだけ撃沈しててよく諦めないね。』







『…うっさい。』







私の友達の、東峰莉奈と三波衣奈。
二人とも毒舌なんだよね。






『…私さ、小さい頃なんかしたかな?レベルで好かれてない気がするんだよね。』





『何もしてないの?』







『してないよ!…奏くんには好かれてる気がするんだけどなー。』






『いっそのことお兄さんにしちゃえば?』






『私は葉がいいの!』







『松岡のどこがそんなにいいの?衣奈わかんない。』






『そ、れは…』







そうストレートにきかれると、分からなくなる。

どうして葉が良くて、奏くんがだめなのか。




葉と奏くんの顔は似てるし、話し方も似てる。
葉たちのおばさんとおじさんも間違えるくらいに声はそっくり。

だけど、私は間違えたことがない。





どうして葉が好きなのか。





『…どうしてだろう。』







『『は?』』






このあとふたりに説教されました。