私のことなんて、どうでもよかったのに。
私はただ、翼のやっている事が知りたかった。
でも、大輝から話を聞いただけでも心臓がバクバクしている。
私の考えが甘かったのかな。
しばらくして、翼がバイクでやってきた。
無事でほっとしたのも束の間、後ろに乗っていた芽衣子さんを見てドキッとする。
なんで芽衣子さんも一緒に……?
私達の前でバイクが停まると、翼はニヤッと笑った。
「大輝どーもなー」
「おう、早かったな。奴らは?」
「圭祐たちが連れてった」
圭祐って……この前話した男の子だよね。
どこに連れてったんだろう。
「意識あんだろーなー?」
「ん~?」
翼が笑いながらはぐらかしているようだった。
胸がドクドクと鳴っていた。
確かに悪いことしたのはあっちだけど……
意識なくなるまで……?
少しやりすぎなんじゃないのかな。
「で? 芽衣子さんはどーしたの?」
大輝が後部座席に座ってた芽衣子さんに問いかけた。