そう言っていたのに、翼は私の顔中にキスしてきた。
「かわいー。美羽」
「翼……もうやめ…」
「あー、食いてぇな」
上から見下ろされてる翼の顔が綺麗でドキンと胸が高鳴った。
翼がゆっくりと私のブラウスのボタンを外していく。
ダメだと頭の中で思ってても、抵抗できなかった。
翼も自分の作業着を脱いだ。
その時、目に入ったのが胸元にあった入墨だった。
圭祐の言葉を思い出す。
『背中に切り刻まれた跡が…』
「や、やっぱりダメーっ」
ドンッと力一杯翼を押し上げた。
「わ、私たちまだ付き合ったばっかだし!」
乱れた服を整えてたちあがった。
「はぁ〜美羽は見かけによらずピュアだよな。ま、それがいーんだけど」
翼も立ち上がって私の肩に腕を回した。
「ごめんね……」
「別にー?」
本当にごめん、翼。
入墨見た時、恐怖の方が勝っちゃったんだ。
私……
翼のこと全然知らない。