私は二人の会話を大声で
中断させ、私に注目させた。
当然、急に大声を
発したので二人は驚いた。



「…どうなさったのですか、
お嬢様?」


「…アルっ!これを見なさい!
私が貴方のために調理して
差し上げたのよ!」


「これは…、胡麻団子…?」


彼は不思議そうな顔をして、
胡麻団子を見る。



「そうよ。これは胡麻団子よ。
…どう?感動で声も出ないのかしら?
従者のために、何か作って
あげるなんて、私はなんて
従者想いの良い主なのかしら。
こんな主、この世界においても、
私、一人だけしか
いないんだからねっ!
感謝なさい、アル?」


私は得意げな表情をしながらそう言う。
〝自慢したい〟という想いもあったかも
しれないが、それよりも、
〝認めてもらいたい〟という
想いの方が強かった。
だから私はいつもよりも強気に
言ったんだ。 しかし…