「よっ!」 何かが愛想よく挨拶した。 ベランダの穴の近くに人影が見える。 「人……?!」 それも見るからに子どもの影である。 すこしづつ見えてきた。 子どもだ。。 しかも、冬でもないのに 黒のダッフルでフードをかぶっている。 肩まである、ふあふあの髪。 背中のオプションらしき、 小さな羽がその可愛さを引き立てている。 人影の正体は小さな女の子だった。