「そんなこと言ってくれた女の子、さゆが初めてだ」


鳴海さんは赤くなった顔を隠すように、顔を手で覆う。




「さゆ、大好きだ。
ずっと一緒にいよう」






「外泊届け、出してくれたんですか?」


ずっと一緒にを、朝までずっとという意味だととらえてそう聞くと


「ちがう。」


笑いながらそういって、鳴海さんは指輪を取り出した。



「結婚しよう、っていう意味。」


「・・・・・っ!」




びっくりして、でも嬉しくて、思わず涙があふれてくる。



「マメでない、意地っ張りで寂しがり屋のさゆと一緒にいたいんだ」



返事は?


と、聞かれて



「はい!」と涙を溢れさせながら、
私はそう返事をした。










ーーーーーー
「そういえば、さゆから、まだちゃんと「好き」って聞いてないな~」


プロポーズされた後、鳴海さんからそんなことを言われた。



た・・確かにあまり、言ってなかったかも。



「恥ずかしいよ・・・」

「次会うのいつになるかわからないから、今聞きたいな」



それを言われると・・

「祥平さん」

「ん?」

とにやけている祥平さんの唇にチュッとキスをし、

「・・・だいすき」


と照れながら言った。





「・・・これでしばらく頑張れそうだ・・」


真っ赤になりながら、祥平さんはそうつぶやいた。