「・・ていうか、さっきから呼び方変わってますよね?」

「・・元彼は、呼び捨てで読んでたのに俺はまだ「ちゃん」づけだったことが
悔しくて。」


何、その対抗意識。



・・かわいすぎる。




「祥平さん」

私がそう呼びかけると、鳴海さんは抱きしめていた腕を引きはなし
びっくりした顔で私を見る。



「私ね、今回全然連絡取れなくて、会えなくて、
生まれて初めての感情をたくさん祥平さんからもらったの。

会えなくてさびしいとか、もっと会いたいとか。


だから、ありがとう。私に新しい感情をくれて」

そういって、赤くなる顔を隠すように私は鳴海さんの胸に顔を預ける。



「・・・・・・」


何も反応がないので、最初に大丈夫ってあんなに言ってたのに、
結局こんなこと言って呆れられちゃったかな?

と、不安になって鳴海さんをみると、



「ちょ・・見ないで。俺、今すげー顔赤いから。」

真っ赤になった鳴海さんがいた。