「私だって、もう子供じゃないもん」

「俺から見れば、まだ子供だって」

ぷん。

私はとうとう不貞腐れた。

短気かな?

「菜々子、怒った?」

知らない。

断固返事をしないで我慢我慢。

こういうのもたまには必要だよね?

ピッて音がしてドアが開く。

先にエレベーターを出ようとしたら…

「わっ」

二度目の言葉。

ほんの何秒かして状況を理解する。

優也君に手首を掴まれた。

「は、離してよ…!」

そういうの、期待しちゃうんだから。

しょうがないでしょ、まだ子供なの。

大人なら普通なの?

分かんないよ。もう。

「ゲームしようよ」

やだよ。

一緒に居たくないの。