いや、そんなわけないんだけど…。

「新しいゲーム買ったんだけど。あ、ごめん、もしかして期待した?」

「するわけないでしょ!」

意地悪な優也君。

「プレイヤーふたり必要だから」

「…彼女とやれば?」

負けず嫌いな私も言い返す。

「彼女って、あーカオリ?」

いや、名前なんて知らないけど!

「綺麗だったじゃん」

「あんなの化粧ババアだし。だったら、お前のが可愛いくらい」

嫌味なのか褒め言葉なのか。

イマイチ理解できないよ。

勘違いしちゃうからやめてよ。

「お気遣い、どうも」

「気なんて遣う仲じゃないじゃん、俺ら」

『俺ら』ってひとまとまりにされたことさえ
嬉しいかもしれない。

私、おかしい?