「菜々子、ストーカー?」

「わっ」

突然声をかけられて振り向く。

もちろん、その声の主は優也君で。

「ち、ちがうよ。落ちそうだったの!」

慌てて反論したんだけど、
優也君はニヤニヤと笑う。

見惚れてしまうくらいかっこいいけど、
見惚れてしまったら私の負け。

優也君は、きっと私が優也君のことを好きだってこと知ってるから。

そんなの恥ずかしい。

「はい」

手紙を押し付けて、私はエレベーターに近寄り