だから陳腐な願いをこの彩に託すの。



「リングが欲しい」だなんて

そんな我儘は言わないわ。


だって、

私は現実を知っているもの。



この愛は、決してあってはならぬもの。

胸の奥の奥に秘めるべきもの。



だけど、「せめて」と願うの。




「過ちだなんて、言わないで。

 私はこれで満足だから。

 この愛を決して否定したりしないで」


そう祈りながら…


同じ色を重ねるの。




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