勇斗君の顔が近づいてくる。


「…いい…?」

いくら私でもこれくらいは分かるもんね。



「うん…」


ゆっくりと唇と唇が重なる。









私の初めてのキスは月をバックにした……とても優しい、幸せなキスでした…











「止まんなかったら…ごめん。」


「……え?」


私……なんか押されてない?


「佳奈…」

………;

何で私の上に勇斗君がいるのかな?


てかこの状況はヤバイ;



「そ…そういえば!」

「……何だよ。」

めっちゃ期限悪そう;

でも今はそれどころじゃないぃ;


「勇斗君の指輪は?」

「無いけど…」


「………」


「佳奈?」


まさかそんな答えが帰ってくるとは………


「じゃぁ私があげる。」


「え?」


「これ買ってくれたんだから勇斗君の指輪は私が買う。」


私の左手の薬指に光る指輪を指しながら言う。