もうすぐ夏休みか。
窓の外から射し込む日差しがキツいのと、蝉の鳴き声がしてしみじみ思う。
夏休みは嬉しいけど、暑いのはやだなぁ。
「結愛っちー!なんか落ちたよー」
ゆ、結愛っち……?
驚いて振り返ると、あたしに向かって「おーい」と手を振るみっちとマイの姿があった。
2人はカバンを抱えてあたしの元まで走り寄って来た。
「はい、コレ。落としちゃダメじゃん」
「あ、ありが……っ」
受け取ろうとしてビックリした。
だって、マイが持っていたのはこの前海里と撮ったプリクラだったから。
最悪だよ、落としちゃうなんて。
は、恥ずかしい……。
見られた、よね?
「つかぬ事をお聞きしますが〜!彼氏とのプリだよね?めちゃくちゃイケメンだねっ!ビックリしちゃった」
「まさに美男美女カップルだよね〜!羨ましい」
やっぱり……。
見られてたんだ。