「だって引っ越しなんて…何も用意してなかったじゃないの!!」

あたしは混乱しながら言った。

「家具とかは全部空っぽだったのよ。」

「中身は…」

「1階の端の部屋に入れといたの。」

お父さんの部屋だ…



お父さんはあたしが生まれて間もないとき、事故で亡くなった。

「…」

「だからね…」

「分かった。」

「じゃあ…今日から東条家だからね…」

あたしはもくもくと食べた。