竜也先輩と、帰り道何を話せばいいの。
考えただけでも、動悸がしてくる。
先輩は、身支度をしていて私はそんな先輩を見つめて呆然と立っていた。
先輩は、私を横目で見てきた。
「まだ、残りたいの?」
「い、いえ……」
「じゃあ、早くしろ。帰るぞ」
ひぃぃ。
私は急いで荷物をまとめ、鞄を手にとった。
生徒会室に鍵を閉めて職員室に返すという、業務があるじゃないか!
私が職員室に行って、先輩には帰って頂こう!よし、そうしよう!
「竜也先輩、私、鍵を返してきます!」
「……そうか。頼む」
先輩から鍵を渡され、私はひと安心した。
先輩に“お疲れ様です”と、全力の笑顔で言って、職員室へと向かう。
はぁ、よかった。
竜也先輩と、二人きりの日は、相変わらず疲れるなー。