「花子、俺のこと嫌いか?」


先輩は、今までの冷たい言い方ではなく、切なく少しかすれた声の言い方だった。



そんな言い方、ずるいよ…。



嫌いっていうか、怖い……なんて言えるわけもなく。



私が何も言えず困っていると、先輩は顔を覗き込んできた。



「嫌い?」



「嫌いなんかじゃないですっ…でもっ…」



「じゃあ、決まりだな」



決まりだなって、どーいうこと?



付き合うってこと?



私は顔を思いっきり振った。



「ダメですっ!付き合うなんて!」



私の大きな声が生徒会室に響き渡った。