「大丈夫だ、これ人数分コピーしとけ」
「はい」
よかったー。私はダメ出しが出ないことにホッとした。
コピーも終わり、そろそろ帰ろうかなと時計を見ていると
「おい、花子」
真後ろから竜也先輩に話しかけられ、ビクッと肩があがった。
しかも、かなりの近さに驚き、私は思わず後退りした。
「明日は生徒会室で会議がある。掃除しとけ」
「はい……」
やっぱり、仕事振られたか……。
先輩は再び、自分の席に戻りパソコンをカタカタ操作していた。
何でわざわざ立ち上がって、真後ろで声かけるのかな。
本当、なに考えてるのか分からない人。