────何分経っただろうか 震えも収まりハッとする 目の前には、 こちらを伺っている男子生徒の姿 「……ごめんなさい」 そう言うのが精一杯で さっと立ち上がって教室を出ようとする 「あ、昼休みの人だ」 低くて深く響く声 「すっげえ顔して、俺のこと見上げてた人でしょ?」 振り返ると、ばっちり目が合う あの……失礼極まりない人だったんだ