フィナは、きららに顔を近づける。

「・・・わたし・・・昔から魔法使いが出てくるお話が大好きで・・・だから・・・もし、いるなら会ってみたいな・・・なんて、思ったりして・・・。」

「・・・。」

「だから、とても幸せです。」

「幸せ?」

「はい・・・昔、男子に魔法使いなんて想像場の人物だし、いるわけないってバカにされてて・・・。」

「・・・。」

フィナは、少しうつむいて黙りこむ。

「・・・あなたは、わたしの言ったことを信じるの・・・?」

「え?」

「わたしが、本当の魔法使いだって信じてくれるの?」

「・・・はい。」

きららは、ぼうぜんとした顔をすると素直にうなづいた。

「・・・ありがとう。」

フィナは、和やかに微笑んだ。