「・・・。」

きららは、目を瞬きさせてフィナを見る。

「とりあえず、あっちに移動しようか。」



「わたしはね、魔法使いなの。えっと、どこから説明したらいいかな・・・。わたしのいたセカイではね水晶玉がこの人間界の様子を見せてくれるの。それでね、わたしが小さい頃・・・まだ、魔法をちゃんとこなせてない頃に水晶玉で人間界の様子を見る魔法を唱えたときに出てきたのがあなただったの。」

「・・・。」

フィナは、きららを見つめる。

「・・・それからね、ずっとあなたの様子を見てたの。いつか、会いたいなって思ってたんだけど、このセカイに来てもあなたに話しかける勇気がなくて・・・。だからね、いつもキャンディーにどうせ話しかけないでしょなんて言われてさ・・・。」

そう言って、フィナは苦笑いをする。

「あの・・・キャンディーって・・・?」

「ああ、キャンディーって言うのはわたしの妹。今は、わたしの契約黒猫なの。でも、本当はわたしと一緒であなたのような人間の姿をしてるの。けど、訳があって普段は黒猫の姿をしてるの。」

「・・・。」

きららは、黙りこむ。

「今日も、一緒にこのセカイに来てるんだけど、キャンディーはこのセカイだけ元の姿に戻れるからちょっと、別行動をしたかったみたいで今、ここにはいないんだけど・・・。」

「・・・。」

フィナは、ちらりときららを見る。