フィナは、きららが指を指した方を見る。

きららが、指を指していたのは公園だった。

「ああ・・・あそこにしましょう。」

「・・・。」

きららは、うなづく。

「あ、そうだ。まだ、名前を言ってなかったね。わたし、フィナ・デル・ハロウィン。フィナって呼んでね。よろしく。」

そう言って、フィナは満開の笑顔できららに手を差しのべる。

「・・・よ、よろしく・・・です。」

きららは、ゆっくりとフィナの手を握る。

「やっと、しゃべってくれたね。」

「え・・・?」

「ずっと、無口だったから、心配してたよ。」

「・・・。」

きららは、少し肩を縮ませる。

「ああ、あんまり気にしなくていいからね。わたしは、知ってるから。」